
組織ラジオ いまのたかの
By Shinichi Takano
実戦経験を、楽しくゆる〜く語り合います。
過去に別の音声メディアで公開していたトークのバックナンバー(#000〜#015)や、それぞれのブログ、noteは「いまのたかの」のホームページをご覧ください。ラジオでは語りきれないところを補足しています。

組織ラジオ いまのたかのDec 07, 2023

#165 ミッションステートメントを書き換える
今回は個人のミッションステートメントを書き換えるという話題から企業のミッションステートメントを書き換える効用へと話が発展しました。
MVVの浸透には「概念化→公式化→共創化」の3つのステップが必要だと言われています。
言語化すると言うのは、概念を記号化することです。記号はそれを見て同じ概念が浮かぶことが重要です。言語化は言葉(記号)を作ることを通じて共通の概念を創り出す概念化の過程でもあります。全員参加型で言語化に挑むと、このプロセス自体が共創化にもなります。
しかし一旦言語化されると、後から入社した人はその言葉(記号)を見ても既存の社員と同じ解釈をし、同じことを想起することが難しくなるため、一定期間が経つとあらためて共創化をする必要が生じます。その時がミッションステートメントの書き換え時です。
ぜひご自分の会社のミッションステートメントが浸透しているか、共創化できているかを振り返ってみてください。
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#164 アートと経営
今野が新人フォロー研修で、新人たちにこれからの半年のことを色に例えてもらいました。参加者の中の2人がそれぞれ黄色と茶色と答えたのですが、「その心は?」と問うと、言葉や数字ではとても出てこない深く、パワフルで、心に響く答えが返ってきたのです。
これからの半年などこれからのビジョンを語る時、言葉や論理よりもアートの方が雄弁なのです。
今野は故郷の町役場の職員研修で「どんな町にしたいか」についてもビジョンアートを使い、感動的な言葉を引き出しました。
H・ミンツバーグは、経営は「Art × Science × Craft」の3つを頂点とする三角形の中で行われるとし、昨今は「Science × Craft」に偏っていると警鐘を鳴らしています。彼の言うとおり、最近はアカウンタビリティやエビデンスを求められることが多くなりました。どちらもアートでは答えようがありません。その結果、みなさんやみなさんの職場はアートを失っていませんか?
みなさんはご自分と職場の来年1年をどんな色にしたいですか?
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#163 目的意識と当事者意識
高野が古巣のコスモスイニシアの全社マネージャー会議に招かれ講演しました。依頼されたお題は「自ら機会を創り出し 機会によって自らを変えよ」について。
そこで高野は、リクルートでこの言葉を実践できる人材に育成するために発せられる二つの問い「目的は何だ」「お前はどうしたいんだ」について解説しました。
リクルートマネジメントソリューションズの前身が研究した結果、「どんな業種の、どんな職種の、どんな階層であっても求めらる共通の意識は目的意識と当事者意識である」という成果を得ています。
常時発せられるこの二つの問いはまさに目的意識と当事者意識を身につけさせ、実践させるために発せられる問いです。
リクルートがそれを徹底したことが、社員に個性を発揮させながらもひとつにまとまった活性化した組織になっていることや、OB・OGが社会のさまざまな場所で活躍し「人材輩出企業」と言われるようになったことの理由のひとつです。
自律的な人を育成し、自律的な組織を目指した一例としてご参考になれば幸いです。
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#162 部下をやる気にさせるリーダーの4つの資質
このところツイてなかった今野のプライベートの話からスタート。今野の弱点が明らかになりますw
最後の失敗はハーバード・ビジネスレビュー編集部著「リーダーシップの教科書」を、1冊でよかったのに2冊注文してしまったこと。
その本の中のロンドン・ビジネススクールのロバート・ゴーフィー教授の論文「共感のリーダーシップ」が今回の話題になります。
教授は、部下をやる気にさせるリーダーの4つの資質を説いています。
1. 自らの弱点を認める
2. 直感を信じる
3. タフ・エンパシー(厳しい思いやり)を実践する
4. 他人との違いを隠さない
この4つそれぞれについて語り合っていますが、特に3.タフ・エンパシーはハラスメント問題、個人情報問題が注目される中、ビジネス界全体に後退している印象があります。
この4つの資質はどのような働きをするのでしょうか。
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#161 グレイナーの5段階企業成長モデル
今回はグレイナーの5段階企業成長モデルにまつわるお話になりました。
企業は、起業してから時間が経過し、人数が増える中で5つの段階(期間)を経るというものです。それぞれの期間は組織が変身することによって勢いを取り戻すのですが、その期間の最後の頃には新たな成長阻害要因が現れるという説です。
①創造性による成長→<統率の危機>→②指揮による成長→<自主性の危機>→③権限移譲による成長→<統制の危機>→④調整による成長→<形式主義の危機>→⑤協働による成長
人数は線形成長しますが、組織の成長は非線形です。
ところが“中の人”はこの変化に気づきにくく、危機の傷が大きくなっていきます。
みなさんの会社、チームは今、どの段階にありますか?
グレイナーの言う危機に陥っていませんか?
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#160 傍観者効果に陥っていませんか?
「傍観者効果」は社会心理学の用語です。
自分以外にも傍観者が多くいる時、率先して行動を起こさなくなる集団心理です。
その原因は、他の人が積極的に行動しないのを見て緊急性が低いのだと考える(多元的無知)、他者と同調することで責任が分散されると考える(責任分散)、率先行動を起こしたときに周囲からネガティブな評価を受けるのではないかと恐れる(評価懸念)の3つであると言われています。
これは組織内部でも起きます。何か問題だと思っていても上の3つの心理が働いて誰も率先して解決に動かないというのはよく見る光景です。
これを防ぐには、リーダーが「傍観者効果」というキーワードを知っていて対処すること、あるいはメンバーが小さな問題意識でも自由に発言できる場を設けて発信し共有することです。
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#159 裸になることもリーダーシップだ!
強い会社、柔軟な組織とは何か。
それをリーダーシップの視点で考えると、組織が「全員リーダーシップ」の状態になっていることが望ましいと思われます。
全員というならば新入社員に至るまでリーダーシップを発揮するにはどうしたらいいのか。今野は考えました。
ひとつ目はリーダーシップの定義。
「目標達成のために、自分にできることで、他の人に影響を与えること」と定義すればハードルが大きく下がります。
二つ目はお題の出し方。
「目標達成のために、また場面を変えるために、自分に何ができるかを考えてほしい」
この二つが組織に浸透していれば「全員リーダーシップ」は可能です。
そして「自分にできること」も難しく考えず、素の自分を出すこと、つまり裸になること。自らハードルを上げてしまうことが「全員リーダーシップ」を阻害します。番組内では裸になるリーダーシップの具体例も挙げました。
「みんなが裸になる」と「会社が強くなる」。
まるで「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな今回の話、実は筋が通っています。ぜひお聴きください。
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#158 対部下リーダーシップ4つの機能 気づき難いが重要な“通意性”
リクルートマネジメントソリューションズの超ロングセラー研修LDP(Leadership Deveropment Program)では対上司リーダーシップ2機能、対部下リーダーシップ4機能を測定します。
以前、#153で対上司リーダーシップについてお話ししました。
先週、今野はコーチングで、高野は経営合宿で、まったく偶然に対部下リーダーシップ4機能のうちの通意性にアプローチしていました。通意性は、これが弱った時の現象が掴み難いためなかなか気づかないのですが、実はチームの活性度に大きな影響を与えます。
2つの具体例とその共通点から通意性の重要性を語り合いました。
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#157 組織エネルギーの中核“効力感”〜後編〜「自分たちならできる!」組織効力感の2つの要素
前回の個人の効力感に続き、今回は集団や組織が持つ効力感です。
具体的にはメンバーが「自分たちならできる!」「この仲間とならきっとやり遂げられる」と思っている状態です。
スポーツでも職場でも、チーム全体が効力感を持っている時には1+1が3にも4にもなるものです。
分解してみると、「自分たち」というチームを自分と同じように捉えているチームが作られていることが前提です。
自己効力感の高い個人が集まっただけでは組織効力感にはなりません。
そして「できる」と思えていること。
そのためには成功体験と、成功を振り返る自己教示、つまり自分たちを認め、褒めることが重要です。
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#156 組織エネルギーの中核“効力感”〜前編〜個々人の“自己効力感”の4要素
組織改革コンサルタント歴25年の今野が辿り着いたのは“効力感”の重要性でした。
それを理論化し、実践で使えるメソッドにしたのが社名の由来でもあるGood & Moreです。
A・バンドゥーラ教授が提唱した自己効力感とは「自分ならできる」「きっとうまくいく」と信じることができる認知のことです。
その逆を考えてみれば「自分にはできない」「きっとうまくいかない」という認知になります。
高い目標を追い続ける企業組織において、そのどちらが組織を活性化し、強くし、成果を出すのかは自明のことでしょう。
そしてバンドゥーラ教授は、自己効力感には4つの要素があるとあるとしています。
個々人の自己効力感が高い組織を作るには、この4つの要素(達成経験・社会的説得・代理経験・生理的感情的状態)を備えることです。
その4要素とは具体的にはどんなことを指しているのでしょう。
今回は、個々人の“自己効力感”についてお話ししています。
次回は、“集団効力感(組織効力感)”について取り上げる予定です。
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#155 二刀流のススメ:委員会活動による管理部門経験の効果
今野が“中の人”になった会社は社員数が約30人。
全社員が本業の現場の仕事をしながら、人事・総務・経理・広報の4つの委員会のひとつに所属して二刀流で活動しています。
現場でのお客さまや取引先と相対する視点と、管理部門での全社視点を同時に経験させているのです。
これは経営の疑似体験に他なりません。
小集団活動による組織の活性化だけでなく、個々人も経営としての高い視座を共有するようになり、個人も成長し組織も高いレベルに上がることになります。
30人だからこそできることでもありますが、将来会社が100人になり、300人になり、500人になった時、この30人が組織のさまざまな場所で中核になっていることは想像に難くありません。
アレンジ次第では大企業でも組織単位で実行可能な施策です。
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#154 リーダーの自己開示の重要性
ダブルバインドという言葉があります。日本語では二重束縛。矛盾した2つのメッセージに束縛されることです。
今日はそんな話から始まりましたが、いつもの通り、話は次々に展開していきました。
リーダーは朝令暮改になることを恐れず、今ここで正しいと思う判断をして指示を出さねばなりません。
その時に、判断の背景と理由も伝えないと、指示を聞いている側には一貫性が無いように映ることもあります。
さらに進めると、リーダーの判断の理由と背景には、そのリーダーの価値観や生き様が無意識のうちに投影されています。
そこまで理解しているか否かで受け止める側の認識がずいぶん違うものです。
これを打破するために今野が発案し効果をあげた手法も含めてお話ししています。
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#153 対上司リーダーシップの重要性
今野があるクライアントの要請で“社内”取締役に就任することになりました。
起業して25年の今野にとって、25年ぶりに組織の「中の人」になったのです。
そこで今野が感じたことはエンプロイアビリティの重要性。そしてリクルートマネジメントソリューションズの超ロングセラー商品であるOBS(Organization Behavior Survey)とLDP(Leadership Development Program)における「対上司リーダーシップ」の重要性でした。
リーダーシップとは影響力のことです。組織において人は部下に対する影響力だけでなく上司に対する影響力を発揮することも組織にとって重要なことなのです。
長年コンサルタントをしてきたので十分に理解していたことなのですが、25年ぶりに組織の「中の人」になったからこそ感じた重要性。
それはきっと、今、組織の中でがんばっているみなさんの参考になると思います。
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#152 定期メンテナンスで予兆を見逃すな!_健康・経営・組織
身体の健康を保つには人間ドックや健康診断など定期検診による早期発見が肝要です。
組織は生き物。日々刻々変化しています。
自覚症状がないまま事業成長に不都合な病気が生まれ、悪化しているかもしれません。
これを防ぐためには身体と同様、定期メンテナンスをして予兆を見逃さず早期発見、早期治療をすることが大切です。
どんな経営戦略も事業戦略も、それを実行するのは組織。
組織の定期メンテナンスは、緊急ではないが重要な経営課題なのです。
手遅れにならないうちに組織の定期メンテナンスを毎年のカレンダーに入れておくことをお勧めします。
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#151 行動に正直な言葉と言葉に誠実な行動=広報の真髄は組織の真髄
広報を35年勤めてきた高場さんはこの本を広報だけでなく、経営やマネジメントの本でもあると言っています。
その内容に入ってみるとまさにその通り。それは経営の真髄でもあり、マネジメントの真髄でもあり、管理部門の行動規範になりうるものです。
経営者に寄り添い、水面下の本音の想いを引き出し、時に経営者の覚悟を問い、それを現場の行動に接続していく。
広報の話が組織の話にどう展開していくのか。ぜひお聴きください。
管理部門に限らず、ぜひお読みいただきたい1冊です。
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#150 終戦記念日に読む名著「失敗の本質」
先週は収録予定日に今野に急遽仕事の予定が入りお休みしました。
その予定日は終戦記念日。そこで今回は名著「失敗の本質」を取り上げました。太平洋戦争の日本の敗退を、日本軍を組織論で研究し、現在の組織の反面教師にしようという意欲作。読めば思い当たることが次々に出てきます。
番組内では触れなかったことを2点書いてみます。
そもそも戦争は外交の一手段です。しかし戦争そのものが目的化してしまうと、グランドデザインのない理念なき膨張に陥ります。企業で言えば、社会に価値を提供することが目的で、その価値提供を最大化するための一手段として営利企業が存在します。にもかかわらず、売上・利益を上げることが目的化してしまうと、信用よりも短期的な利益を求め、サービス品質の低下、場合によってはコンプライアンス違反を惹き起こし自滅します。それはつい最近の例を見ても明らかでしょう。
また既成概念が固着した結果、有用な小さな声を無視してしまうこともあります。日本軍がシンガポールを占領したとき、イギリス軍が残した文書を解読しましたが、どうしてもわからない単語がありました。そこでイギリス軍の将校にそれを尋ねたところ、不思議そうな表情で答えたそうです。その"YAGI”という単語は、八木・宇田アンテナの開発者である八木秀次博士の名前でした。日本軍には攻撃が最大の防御という固着した思想があり、守りを軽視する風潮がありました。そのため防御兵器であるレーダーを軽視していたのです。その間に連合軍は八木博士の理論をもとにレーダーを実用化しました。戦争終盤に、日本軍は特攻を行いました。レーダーを実装していた連合軍の艦船は早期に特攻機の位置を捕捉しており、特攻機の多くは目標の遥か手前で撃墜されたと言われています。落命した若い兵士たちを思うと心が痛みます。現在の企業に「攻撃偏重」の気風は残っていないでしょうか?
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#149 上の立場に立つほど「自分はまだまだだ」と考えることの大切さ
経営幹部候補者のコーチングをして今野が気づいたことからスタート。
社長がどんな人物を経営幹部に選ぶか。その意思決定が組織に思わぬ影響を与えます。
経営幹部自身も、経営幹部に選ばれたことによって全能感にとらわれたり、ゴールテープを切ったように思ってしまうとそれが担当組織全体に悪影響を与えてしまいます。
組織の上の立場になるほど、自分が思っている以上に自分の考えや振る舞いが組織に影響を与えること、経営幹部になっても社長になっても「まだまだだ」と成長し続けることが組織を活性化します。
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#148 図解力がグランドデザインを生む
7月30日、今野は起業25周年を迎えました。
#144で25年を振り返っていますが、もうひとつ、良かったと思うことがあります。
それは「図解力」。
図解力を磨いたことが組織改革コンサルタントとしてどんなメリットがあったかという話から、現場の数多ある課題を図解して俯瞰するとグランドデザインが見えてくるという発見へと展開しました。
それはコンサルタントというだけでなく、あらゆる仕事に応用できるものです。
みなさんも「図解力」を高めていきましょう!
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#147 アメーバ組織はフリージャズ=1人ひとりが真のプロ
今回はNHK 「最後の講義 ジャズピアニスト 山下洋輔」から。
クラシックを学ぶ国立音楽大学の後輩たちに即興演奏をしてもらいます。はじめは譜面がないことに戸惑った学生たち。スタートは合うはずもないのですが、山下さんはその不協和音さえ「いいね!」と言います。演奏を進めるうちに学生たちはアイコンタクトで見事にセッションを成立させるのです。自分の中から溢れ出る音たち。それが他のメンバーの中からの音と調和していく。彼らの感想は「音楽した〜!」という充実感。
仕事もこうありたいものです。大きな組織も小さなチームの集合体。アメーバ組織は言うなればフリージャズ状態
ただしフリージャズもアメーバ組織も、1人ひとりがハイレベルなプロフェッショナルであることが求められます。
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#146 【実例】理想のタックマンモデル(経営チームのチームビルディング)
今回は高野のFacebook投稿から話がスタート。
その内容は、高野が創業初期から関わってきた株式会社ツクルバの適時開示について、共同創業者の立派な決断を称えた投稿でした。
それを読んだ今野はタックマンモデルを想起。
タックマンモデルについて今野が620社のコンサル経験をもとに話を進めていくと、ツクルバに伴走してきた高野はツクルバの創業期から今回の決断に至るまでの経緯がまさにタックマンモデルだったと気づいたのです。
もちろん決してスムーズに何事もなくチームビルディングが成されたわけではありません。この番組内では語られなかった幾度もの壁を彼らはとことん話し合って乗り越えてきました。その乗り越え方が素晴らしかったのだと、高野はあらためて思い返したのでした。
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#145 器の大きい人と組織のリスペクトの文化に共通の行動
今回は一般的なシーズンからは遅れながらも新卒採用に成功した企業の話からスタート。
そこから面接官の素養、人としての器の大きさを決めるものへと、さらに組織のリスペクトの文化を作る行動へと展開していきました。
「リスペクトの文化」とは言いますが、具体的にはリスペクト(尊敬)とは何で、どう行動することなのでしょう?
E.フロムの尊敬の定義と名将ボビー・バレンタイン監督が考える良いチームの行動、それらにインスパイアされた今野のメソッドなど、リスペクトの具体的行動を語りました。
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#144 起業25周年のMore & Good
今月、今野は起業25周年を迎えます。
来し方を振り返ると後悔(More)が先に浮かんでくると言います。
もう一度やるなら、やり直せるなら・・。
人間は不思議なもので、人が違い、時代が変わっても、同じ失敗をするものです。
だから私たちベテランの失敗は、後に続く人たちの役に立つのだと思います。
その一方で、そうした失敗を乗り越えてきたからこそ得た人生の宝物(Good)もあるのだと思います。
今回は、1人の先輩の赤裸々な失敗と、そこから得た宝物についてお聴きください。
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#143 メンバーは経営の本気度を探っている
経営から新たな指示が降りてくるとき、メンバーは経営の本気度を探っています。組織改革など大きな変化があるときは尚更です。
経営が本気だと思えばやりますが、いつの間にか立ち消えになるなら無駄なことはしたくないからです。
つまり、経営の本気度がメンバーに伝わらなければ組織は動きません。
本気度を伝えるために、経営者はどうすべきでしょう。
また中間管理職はどうすべきでしょう。
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#142新入社員教育 “魚の釣り方”を教えていますか?
新入社員が入社してもうすぐ3ヶ月。
育成の進捗はいかがですか?
専ら役員クラスのコーチをしている今野が珍しく新入社員のコーチをしています。
そこで気づいたことの中から3つの症候群を選んでお話ししました。
名付けて(その場で名付けたのですがw)
①「守破離の守」症候群
②「何でもかんでも学ぼう」症候群
③「素振り100回」症候群
髙野が振り返っても「あるある」です。
これらの症候群に陥らせいないために大切なことは「魚が欲しい人に、魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」ことだと言ってもいいでしょう。
「成長」と「馴れ」は異なるものです。
初めは恐る恐るだったのに、遠慮なく魚をもらえるようになるのは「馴れ」。
環境や獲物が変わっても、自分の力で魚を釣れるようになるのが「成長」。
みなさんの周囲の新入社員は「成長」していますか?
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#141 “マクナマラの誤謬”の教訓をさっそく実践してみたら
前回取り上げた“マクナマラの誤謬”にはさまざまな反響をお寄せいただきました。
そのなかでリスナーの柴田教夫さんに教えていただいた「爆撃機の装甲」という話。
目の前にあるデータを鵜呑みにせず、見えないデータを見ることの重要性を説いた話です。
そんな折、高野はクライアントのCS(カスタマーサクセス)部門のマネージャーから相談を受けたのです。
経営から降りてきた「解約率1%」という目標に違和感を覚え、それに変わってこんな目標を考えているがどう思うかという相談でした。
それはまさにマクナマラの誤謬と爆撃機の装甲の話でした。
さっそく簡単な資料を作成して、CS部門のメンバーとセッションを行ってみると、目標を変えただけで見違えるように元気になり、アイデアが湧くのです。
その姿を見て高野は、28年前に自分がよく似た経験をしていたことを思い出しました。
マクナマラの誤謬と爆撃機の装甲。それは時を超え、場を超えて、いつどこでも起きることだったのです。
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#140 “マクナマラの誤謬”はビジネスでも起きる
来月でコンサル開業25周年を迎える今野の、最初のクライアントでの失敗談から話はスタート。
それはまさに“マクナマラの誤謬”でした。
奇しくも5月29日放送のNHK「映像の世紀 バタフライエフェクト」のテーマがベトナム戦争時の米国国防長官マクナマラの誤謬。
“マクナマラの誤謬”とは定量的な観察のみに基づいて決定を下し、定性的な観察を無視するために全体像を見失うことを言います。
企業においてもKPIの設定、評価項目の設定において定量的なものだけに偏っていたり、あるいは定性的な観察をしないために数字の意味が正しくなかったりすることがあります。
その結果、その定量目標は組織をミスリードします。
ベトナム戦争と同様、「KPIは達成しているのに戦争には敗けている」という恐ろしい結果を招きかねません。
みなさんの周囲に、気づかぬうちに存在する“マクナマラの誤謬”はありませんか?
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#139 人事の最も大切な仕事は「人を育てられる人」を育てること
6月に入り、新入社員に対して本格的なOJTを開始する会社も少なくないでしょう。
新入社員が一定の規模の人数になると人事部が直接育てることよりも現場のOJTの比重が重くなります。
だとすれば人事部の最も大切な仕事は「人を育てることができる人」を育てることだと言えます。
しかし多くの会社では、OJT担当者の選抜に際してどんな社員に適性があるのかを深めることなく選抜していないでしょうか。
また選抜したOJT担当者に、OJTとは何で、どうすることなのかを学ぶOJT担当者研修を実施している会社も少ないように思います。
今回はOJTとは何をすることで、どんな人にOJT 担当者としての適性があり、どんな人は不向きなのかを語り合いました。
人事部の方々だけでなく、組織で働くみなさんは多かれ少なかれOJTを担っているはずです。
みなさんのご参考になろのではないかと思います。
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#138 「集団浅慮」の罠と対策
それが起きる4つの要件とそれが起きる理由、そしてそれを防ぐ4つの対策があります。
元々は政治における集団浅慮の研究成果ですが、実は企業組織にも当てはまります。
特に若いベンチャー企業に起きそうな要件ですが、大企業でも伝統ある中小企業でも、また会社全体ではなく部署単位でもその要件の全部または一部が揃ってしまう危険があります。しかもそれは、自分たち自身では気づきにくいものです。
みなさんの組織にこの4つの要件がないか、点検してみてはいかがでしょう。
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#137 メンバーにあえてマネージャー向け研修をする「先取り研修」のススメ
マネージャー向けの教育研修と既成概念ができている幾つかの教育プログラム。
それをあえて役員からメンバーまで行うことにした会社。これが大きな効果を生んだという話から始まりました。
例えばコーチングやファシリテーションは、管理職向けのスキルだとされてきました。
発想を変えて、メンバーにもコーチングやファシリテーションの教育機会を提供します。
するとコミュニケーションの質が格段に上がり、加えて効率的なコミュニケーションが行われるようになるのです。
企業規模などにより工夫は必要かと思いますが、検討してみてはいかがでしょうか。
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#136 新型コロナの5類移行は組織アンラーニングのチャンス
GW明けに新型コロナが5類に移行されました。
この3年の間にリモートワークが定着するなど大きな変化がありました。また、その中で私たちも多くの気づき、学びがあり、創意工夫もしてきました。
さてこれまでは、多くの企業が「原則リモートワーク」「週1〜2日出社」など出社制限をしてきましたが、インフルエンザと同じ5類になった今、出社はどうするのでしょう?リモートワークを継続する、原則出社とする、元に戻す・・と方針の選択を迫られています。
これをチャンスと見て、コロナ前の働き方とこの3年間の学びを一度解体して、未来に向けて再構築してはいかがでしょう?
コロナ前が正しかったとも限りませんし、with コロナで学んだことも数多くあるからです。
そう考えると新型コロナの5類移行は、組織のアンラーニングと進化のチャンスなのではないでしょうか。
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#135 自分の頭で考え、自分で決め、経験を法則化する
新卒新入社員の初期研修が一段落する頃です。
ある会社の新人研修から話はスタート。
自分の頭で考え自分で決めるよう、よく工夫された新人研修です。
さらに他のある会社では、事実の羅列で終わってしまいがちな新人の日報に、学んだことをオリジナルのネーミングをして「法則」として記載させるようにしました。これによって経験の概念化が進み、学びが定着して応用が効くようになります。
新人研修に限ったことではなく、上司や先輩ももう一度、自分の経験を「法則」にしてみてはいかがですか?
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#134 教育システムは「合成の誤謬」に陥っていませんか?
組織に学ぶ風土を作ることはとても大切です。
そこで人事(教育研修担当)が、多くの社員に受講する意欲が湧き、受講者が増えることを狙って多種多様な科目を用意することを見受けます。
これ自体はとても良いことです。
個々の従業員が学ぶのは良いことなのですが、実はその集合である全社のパフォーマンスが上がっていない、場合によっては下がってしまうという、経済でいうところの「合成の誤謬」が起きる可能性があります。
これを防ぐには、経営や人事が行う教育インフラの設計や現場責任者による実行において、自主性は重んじながらも、タレントマネジメントと組み合わせて細やかに指導することではないでしょうか。そうすることによって社員も学んだことを活かせますし、活かせたことで学んだ価値を実感し、それが学ぶサイクルの動力になるでしょう。
みなさんの会社の教育システムは「合成の誤謬」に陥っていませんか?
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#133 「釜石の奇跡」に学ぶ、企業の危機への準備の重要性
12年前の東日本大震災の際に、後に「釜石の奇跡」と呼ばれることになる、お手本とも言われる避難行動がありました。
しかしそれは「奇跡」ではなく、8年がかりの地道な教育訓練が生んだ、小中学生・消防団・地域住民らが一体となった避難行動だったのです。
企業も予期せぬ天災・人災に突然襲われます。しかしそのリスクを未然に防ぐ教育訓練、それが起きた時の対応などの準備は後回しにされがち。ことが起きてから慌てて対応し、再発防止策を打ち出すという姿がよく見られます。そして同じ過ちを繰り返すことも稀なことではありません。
コロナ禍という天災が引き起こした危機は去りつつあるようです。だからこそ、これを教訓に次の天災・人災への準備をしておきたいものです。
考えてみれば先人は「喉元過ぎれば熱さ忘れる」「備えあれば憂いなし」「転ばぬ先の杖」と諺に残してくれています。
それは震災を伝える碑文と同じ。読む人がそれを自分ごととして、風化させず、怠りなく、不断に準備することが大切です。
みなさんの会社は「奇跡」と呼ばれる「必然」のための準備をしていますか?
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#132 異動の季節〜前任者の否定、してませんか?
新任者は移動先に張り切って赴任します。
張り切ることは良いことなのですが、自分の存在感を出そうとすると無意識のうちに前任者を否定してしまうことがあります。
前任者を否定することは、その部下としてともにがんばってきたメンバーの誇りも傷つけます。
存在感を出し、改革を進めようとしたのに協力が得られないというしっぺ返しを食うことになるのです。
しかもそれは往々にして顧客視点からもズレているため、顧客の支持も得られません。
今回は、今野の定宿のマネージャーが代わったことから話が始まり、高野の生々しい体験談に至りました。
異動の季節です。異動された方にも、異動を受け入れた方にもご参考になるのではないかと思います。
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#131 感情も含めて自分を客観視する
組織や仕事に感情を挟んではいけないと思っていませんか?
それは決して間違いではないのですが、感情なく仕事をすることは不可能です。
感情的になったり、感情を爆発させてしまうことは時には大切ですが、多くの場面ではチームにとってマイナスになります。
しかし、どんなに押し殺していても、どんなに合理的であっても、感情にまで視野を広げるとリアリティを持った真実が見えます。
メタ認知、自分を客観視することは重要ですが、その時に自分の感情と客観的に向き合ってみること。
少し時間が経って感情が落ち着いてきたら、その時の自分の感情とも向き合ってみる。
なぜそのような感情が起きたのかと考えてみる。
そこにはきっと、「自分が蔑ろにはできない何か」が隠れています。
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#130 Weak Tiesで「異状と変化への対応力」を生み出す
米国の社会学者マーク・S・グラノヴェターは、家族や親友、同じ職場の仲間などのような強いネットワーク(強い紐帯、Strong Ties)に対して、ちょっとした知り合いや知人の知人といった弱いネットワーク(弱い紐帯、Weak Ties )があること、Strong Tiesは孤立しやすいためStrong Ties同士のブリッジとしてWeak Ties が重要な役割を果たすことを提唱しました。
企業組織が効率性を求めればそのネットワークは必然的にStrong Tiesになっていきます。Strong Tiesは効率的な半面、そのネットワーク内は同質性が高く、内部の知識や情報はメンバーにとって知っている情報ばかりになり、いわゆる蛸壺化を引き起こします。それに対してWeak Tiesは開放的で様々な経験値、異なる考え方、未知の情報が往来するため、新たな知識や気づきが生まれやすいと考えられます。こう考えると企業組織に「異状と変化への対応力」いわばイノベーション力を育むにはWeak Tiesが重要であると考えられます。
企業組織にWeak Tiesを付加するにはどんな仕掛けをすればいいのでしょう。実は以前からやってきた施策のいくつかはWeak Tiesを意図的に付加するために行っていたのだと言えます。そしてそれに気づくことができれば、今後新たな施策も考えることが容易になると思われます。
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#129 ビジネスに生きる「初心忘るべからず」の本当の意味
「初心忘るべからず」は世阿弥が残した言葉です。
現代では「習い始めのころの謙虚で真剣な気持ちを忘れてはならない(デジタル大辞泉)」という意味で使われますが、実は世阿弥はそれ以外にも二つの意味を言っています。
その一部については剣豪も同じような意味だと思われることを言っています。
それはビジネスパーソン個人としても、組織としてもとても役にたつ、含蓄のある言葉です。
長く語り継がれた言葉には時を超越した力があります。
今回は温故知新。600年前の言葉が現代に与えてくれる教えについて語り合いました。
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#128 事前の準備と事後の対応
北海道で一人暮らしをする92歳の義父に幸せになってもらおうと、今野は2年ほど前に北見市に移住しました。
高野が見ていても、最近では実の親子ではないかと思うような関係になり、お義父様もとても安心した、素敵な笑顔をされていました。
そのお義父様が脳梗塞に倒れたのです。
しかし、異変を察知した今野がすぐに駆けつけたことで一命を取り留めました。
近くに移住していたからこそのこと。
加えて今野が、何か起きたときにどう行動するかを事前にシミュレーションし、必要な準備を整えていたことが功を奏しました。
さて、一旦ことが起きると親類縁者に情報が流れます。
こういうときには、不確かな情報をもとにした伝言ゲームが起き、情報はどんどんネガティブなものになっていき、必要以上に動揺が広がります。
今野は、個人でも組織でも共通するところが多いと実感したのです。
主治医のすばらしい対応などにも触れながら、事前の準備と事後の対応の重要性を再認識した今回の体験についてお話ししています。
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#127 小さい会社ほど大企業病になりやすい?
大企業病という言葉がありますが、大企業になると大企業病になるのでしょうか?
そもそも大企業病と呼ばれる症状の原因は何でしょう?
私たちが見ていると、小さな企業でも、若いベンチャー企業でも、大企業病の症状が見られる会社があります。
会議ばかりやっている。会議が長い。部下に丸投げして上司が楽をしている、縦割り組織になって部門間のコミュニケーションが悪い・・・。
決して“大企業だから”起きるわけではないと思いませんか?
なぜ小さな会社でも大企業病は起きるのでしょう?
もしかすると、小さな企業ほど大企業病に陥っていないかの点検が必要なのかもしれません。
今回はそんな話題を語り合いました。
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#126 責任と意思と目的意識
一定規模以上の会社組織には階層があります。
取締役の責任は執行役員の責任とは明確に違います。
取締役の職務は会社法で定められているので明確で、上場企業では特に厳格ですが、未上場であっても基本的な構造は同じです。
執行役員を設置していてもいなくても、事業部長や部長、課長にはそれぞれに異なる責任があります。
自分が負う責任はもちろん、上司や同僚、部下が負っている責任を明確に意識してコミュニケーションしていますか?
そしてそのコミュニケーションの目的を考え、意思を持ってコミュニケーションしていますか?
責任と意思と目的意識を持ったコミュニケーションは、それを決定した経営の熱量まで現場に伝えます。
逆に責任と意思と目的意識が弱いと熱量まで伝わらず、管理職の重要な職務である上層部と現場の連結ピンとしての責任が果たせません。
そしてそれは組織内に齟齬と不協和音をもたらします。
今回は「目標の下方修正の決定」を題材に責任と意思と、コミュニケーションにおける目的意識について語り合いました。
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#125 自分を見つめるセルフコーチング 3つの意識・4つの変化軸・定期的な振り返り
仕事を続けていると誰しも知らず知らずのうちに視野が限定され、ある程度できるようになった頃には同じことを効率的に進めることが課題の中心になって目標を見失います。そうなると問題も発見できず、新鮮な発想も浮かばなくなり、自分のことも見えているようで見えなくなってしまいます。
そんな時は「初心に帰る」ことが重要ですが、「初心に帰る」には具体的にどうすれば良いのでしょう。
今回の番組では実際に行ったコーチングをもとに、仕事の基礎となる3つの意識の現状を振り返ること、4つの変化軸を使って視点を変えてみること、そして効果的な枠組みを使って定期的な振り返りを習慣化することをおすすめしています。
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#124 「ひとつ上の立場で考える」の本質、そして人と組織の小さな成功体験
よく「ひとつ上の立場で物を考えろ」と言われます。
あらためて考えてみるとそれだけでは具体的にはどうしたらいいのかわかりません。
その本質はどこにあるのでしょう?
今回はそこから話が転じます。
4月に新入社員が入社します。教育係の先輩たちは大いに張り切っていることでしょう。
そんな時に陥りがちなのは「正解を教える」ことに偏ってしまうこと。
大切なのは小さな成功体験です。
それは人の育成だけでなく、組織改革においてもとても重要なポイントでした。
育成・改革はスモールステップを早く上がることなのです。

#123 情報共有とコミュニケーションは”開く”ことから始めよう
今回はいつもとは少し趣が違います。
話は今野が北見市に移住した目的である義父のお世話のことから。
お元気な91歳。年齢が年齢ですから、今野は介護が必要になることも視野に入れて準備を始めました。
介護経験者からのアドバイスは「1人で抱え込まないこと」。
近隣に住む親類は義父やその妹さんの老兄妹のことを気にかけ、自分にできることを各々がそれぞれでやっています。
それならば老兄妹の幸福度を上げるために、みんなで協力し合い、助け合ってはどうか。
行動に移してみると、それはまるで組織化、チームビルディングなのでした。
そこで大切なのは日頃の小さな情報共有とコミュニケーション。
今野は率先して自己開示し、少しずつ巻き込んでいこうとしています。
難しいビジネス用語は不要です。
まず誰かが自己を開くことから情報共有とコミュニケーションは始まります。
子や孫たち同士の接点が増え、お互いの理解を深め、協力し合って自分たちのために行動してくれる。
これが実現したら、きっと幸福度が上がります。
これは介護だけでなく、地域の活動でも、趣味の集まりでも同様でしょう。
ビジネス経験がこんなところにも生かされ、暮らしの経験がビジネスの知見を深めます。

#122 組織編成ワークショップ〜営業組織が一枚岩に
先週は2人の都合がどうしても合わずお休みしました。
そのとき今野は某社の営業部門の組織編成を、管理職以上全員でワークショップを行って最後に決定するというプログラムに挑んでいたのです。
組織編成は、多くの場合、業務分掌では経営企画室、決裁は取締役会とトップダウンで決めるものです。
トップダウンにはスピーディーだというメリットの反面、その決定に参加していない現場の社員にとっては納得性が高くないというデメリットもあります。
かと言って、組織編成をボトムアップで決めるのは暴挙と言っても良いくらい、困難なことです。
今野のプログラムは、社長はじめ会社の幹部の理解と覚悟と協力があって、期待以上の結果を生みました。
参加者である現場の管理職が「今回の組織編成は自分の言葉で部下に説明する」と言えるほど深く腹落ちした上に一枚岩になったのです。
このプログラム自体は簡単に真似できるものではありません。
しかし、「組織」についての多くの示唆に富んでいます。

#121 「人を大切にする」会社と社員の「雇われる力」
高野の次男が勤める外資系企業は、とても「人を大切にする」会社です。
その考えや行動はただの謳い文句ではなく、採用の場面でも育成の場面でも社員の発言や行動から滲み出ています。
それを見ていると、その考え方や行動は日本企業における「人を大切にする」会社と同じです。
加えて、会社が人を大切にするだけでなく、社員に「雇われる力」を求めているところも、そしてその組み合わせによって「いい会社」になっているのも国内外問わず同じなのだと感じます。「いい会社」に国境はないようです。
それでは「人を大切にする」会社、「雇われる力」とはどんなことを指しているのでしょう?
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#120 【謹賀新年】私たちが目指す組織像〜『心理学的経営』から
明けましておめでとうございます。
新春の今回は原点に立ち戻って「私たちが目指す組織像」について話しています。
リクルートの創業者グループの1人で元専務、リクルートマネジメントソリューションズ元社長にしてSPIの開発者でもある大沢武志氏の著書『心理学的経営〜個をあるがままに生かす』。その中から、リクルートの組織において実現され、今もなお継承されている二つの原理原則、すなわち「若者を仕事に駆り立てる心理的条件」と「職務設計の中核五次元」を取り上げて語り合いました。これらがリクルート成長の原動力のひとつであったことは間違いありません。
私たち2人がそれぞれのやり方で目指しているのは、これらの原理原則を踏まえた上で、創業者の個性、事業の特性、組織の成長段階等々を加味した、それぞれの会社独自の組織です。それは個々の社員が生き生きと働いて成長することと、会社が持続的に成長することを両立する組織であるとも言えます。
2023年も、そうした組織作りの一助となれるよう頑張ってまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

#119 企業にとっての「天命」とは
論語の有名な一節、「五十にして天命を知る」。
その前後も含めて人生におけるマイルストーンを見事に言い表しています。
組織ラジオらしく、これを企業に置き換えたら?
起業の時を志を立てた時だとすれば、5年刻みで当てはまりそうです。
起業から5年で自立し、10年で自分たちの進むべき道が見え、15年で天命を知る。
それでは企業にとっての「天命」とは何でしょう?
論語ではこの後さらに60歳、70歳の時のことも書かれています。
それは企業では何に当たるのでしょう?論語には書かれていない、さらにその先は?
2022年の最後の放送は、私たちの原点に帰って「良い企業とは何か」という話に収束していきました。
今年も1年、お聴きいただきありがとうございました。
2人で居酒屋で飲んで語り合っていたとき、「これを隣の席のビジネスマンが聴いていたら面白いだろうな」という軽い気持ちで始めた『組織ラジオ』は、リスナーの皆さんに支えられて今回で119回を数えました。
年明けには第120回を、そしてその後も週1回ペースで語り合っていきたいと思っています。
来年もどうぞよろしくお願いします。

#118 チームビルディングの落し穴〜衝突への恐怖
チームビルディングにおいて陥りがちな落し穴があります。
今野はそれを5つ挙げてコンサルティングをしていますが、今回はその中で「衝突への恐怖」を取り上げました。
チームの中で何かをきっかけに衝突の種が生まれた時、多くの場合、それは表面化せず沈殿するかのように水面下に積もっていきます。
その結果、当事者同士のコミュニケーションが質量ともに減り、それによってさらに誤解を生まれ、関係性が拗れていく。
そんな時に当事者のどちらか、または両方を異動することで解決しようということもよく見受けられます。
しかし、それはチームにとって本当に最善の策でしょうか?
衝突への恐怖を放置することで起きること、衝突から逃げることで起きること、そして最善の解決のために何をするべきか。
今回も具体的に語り合いました。

#117 予兆を見逃すな!〜組織崩壊の予防医療
人間の予防医療には3段階あるそうです。
健康な時期に病気になりにくい身体を作る一次予防、病気を早期発見し早期治療して重症化を防ぐ二次予防、病後のリハビリによって機能低下や再発を防ぐ三次予防。
組織崩壊に重ね合わせると、予防医療はとても良い比喩になります。
今回の組織ラジオはその中でも二次予防に着目して、組織崩壊の予兆について具体的な例を挙げて語り合いました。
みなさんの組織に「組織崩壊の予兆」は見られませんか?
組織崩壊も早期発見、早期治療が肝心です。

#116 守破離と目盛と
今回は大きく二つの話に展開しました。
今野のクライアントの内定者研修に付随する社内コミュニケーション。
イントラネット上に社長から内定者までが参加する場を作り、内定者も先輩たちも自由にコメントしています。
その中で今野が触れてもいないのに守破離にまつわる対話がされています。
この自由で自発的な社内コミュニケーションはひとつの理想形でしょう。
しかし社長は「普通ですよ」と謙遜されます。
この「普通ですよ」という言葉からの連想で、話題はマネジメントにおける目盛の話に飛んで行きました。
マネジメントし、メンバーや後輩を育成するときに何を「普通」とするのか。
この「普通」の目盛をどこに置くかによってコミュニケーションはGood & More にもBad & Noにもなります。
しかもこれはとても気づきにくいもの。
みなさんはどんな「普通」の目盛でメンバーや後輩たちと話していますか?