
彗星ポッドキャスト 作家・森大那の文学講座
By 彗星読書倶楽部
毎回1つのテーマを、約10分のエピソードを3回〜5回で解説します。
単なる本のおすすめを超えて、「書物の現場」の奥深くを探索し、その本の核、その本からしか得られない思考・感性をお伝えしていきます。
BGMは、世界中でカルト的人気を誇るミュージシャン、antihoneyさん。http://antihoney.com/

彗星ポッドキャスト 作家・森大那の文学講座Nov 02, 2021

#24:天才の消息、世界の消息 アルチュール・ランボー 『地獄の季節』

#23:天才の消息、世界の消息 アルチュール・ランボー 「酔っぱらった船」「いちばん高い塔の唄」「おお季節よ おお城よ」

#22:天才の消息、世界の消息 アルチュール・ランボー 「感覚」「太陽と肉体」

#21:天才の消息、世界の消息 アルチュール・ランボー 「永遠」「ロマン」
あらゆる制限から放たれ、自由を求め続けた早熟の天才詩人、アルチュール・ランボー。
しかしその魅力を語ろうとすると、なかなか難しいものがあります。
なぜ人は、この謎めいた詩に心を奪われるのでしょうか?
現在も研究が進められているランボーの言葉の秘密に迫ってみましょう。

#20:迷宮のごとき問題作 安部公房『箱男』5/5
今も世界で読み継がれる作家・安部公房とは、どんな人物なのか。
『箱男』篇の最後に、彼の独自の思考を簡潔に解説します。
いったい何が、安部公房にあの大胆な作風を書かせたのか?
彼は写真で何を撮影したのか?
晩年まで創作意欲が衰えなかったのは、なぜなのか……?

#19:迷宮のごとき問題作 安部公房『箱男』4/5

#18:迷宮のごとき問題作 安部公房『箱男』3/5

#17:迷宮のごとき問題作 安部公房『箱男』2/5

#16:迷宮のごとき問題作 安部公房『箱男』1/5
天才と誉れ高い、戦後日本文学の孤高のスター・安部公房。
文壇とは距離を取り続けていた彼は独自の思考を深めていました。
その作品群の中でも問題作と言われているのが、1973年『箱男』です。
読者を惑わすメタフィクション構造。
あまりに突飛な設定。
しかし今回注目するのは、社会から逸脱し社会を観察し続ける箱男が、私たちの生きるこの世界をどのように批評しているのか。
箱男の目線を借りて、段ボールの覗き穴から見るようにして、この社会の隠れた側面を捉えてみましょう。

#15 寂しさと光の詩人・宮沢賢治の詩 5/5 「青森挽歌」
言葉とは、私たちにとって盾であると同時に、矛でもあるものです。
そして、すぐに散漫で混沌としがちな、一見コントロールが不可能なこの世界に、法則を与えるものでもあります。
2020年の美輪明宏のインタビューの言葉を見た後で、宮沢賢治が妹の死後に書いた「青森挽歌」を読んでみましょう。
彼にとって「かんがえださねばならないこと」とは何であったのか?
私たちにとっては……?
エンディングテーマは、antihoneyさんによる「ほしめぐりのうた」を使用しています。

#14 寂しさと光の詩人・宮沢賢治の詩 4/5 ロックミュージシャンと『春と修羅』

#13 寂しさと光の詩人・宮沢賢治の詩 3/5 花巻ミネラルロードと未来派

#12 寂しさと光の詩人・宮沢賢治の詩 2/5 「真空溶媒」

#11: 寂しさと光の詩人・宮沢賢治の詩 1/5 『春と修羅』「序」
国民的作家、宮沢賢治の詩を、様々な手がかりを使って読み取っていきましょう。
第一回目の今回は、詩集『春と修羅』の冒頭部分を取り上げます。
音楽のイントロ部分を聴き込むようにして読むと、何が見えてくるでしょうか……?
今年の8月に公表された、宮沢賢治と先輩詩人・三木露風の接点についてもお伝えします。

#9: 日本近代詩のヒーロー・萩原朔太郎の詩 3/3 死なない蛸
最重要詩人、萩原朔太郎。
彼の功績・彼の魅力はどこにあるのでしょうか……?
凄まじい読後感を残す詩「死なない蛸」。
私たちはこの、恐ろしくも力強い存在感から、何を得られるのでしょうか。
詩にしか表現できないものを知るからこそ、現実世界において隠れているものが見えてきます。

#8: 日本近代詩のヒーロー・萩原朔太郎の詩 2/3 猫町・虫
最重要詩人、萩原朔太郎。
彼の功績・彼の魅力はどこにあるのでしょうか……?
小説「猫町」「虫」には、彼の感性、彼のインスピレーションが閃く瞬間が描かれています。
鮮やかに眼に映る町の正体とは?
「鉄筋コンクリート」という言葉の響きの"裏側にある何か"とは?
詩人の頭脳と才能に迫ってみましょう。

#7: 日本近代詩のヒーロー・萩原朔太郎の詩 1/3 猫・干からびた犯罪・天景
最重要詩人、萩原朔太郎。
彼の功績・彼の魅力はどこにあるのでしょうか……?
詩の読み方=捉え方を簡単に解説したあと、彼のデビュー詩集から3篇を取り上げ、萩原朔太郎にしか書けなかったシーンやリズムや時間感覚を見てみましょう。
今回より配信スタイルを変え、1つのテーマについて、約10分のエピソードを3本〜5本で解説してゆきます。
最初と最後のエピソードには、おなじみantihoneyさんの音楽をBGMとして使用しています。

#10: antihoneyさんの「夜」 【ゲスト:ミュージシャン・antihoneyさん】
今回は特別篇。伝説的なミュージシャン・antihoneyさんへのインタビューをお届けします。
2000年代初頭、聴く者の記憶に焼き付いて離れない、芳烈な幻想性を響かせる音楽をネット上で配信し、
ある時期を境に完全に沈黙した後も、新たなリスナーが世界中で増え続けていたantihoneyさん。
2019年の突然のカムバックと活動再開以来、新たな楽曲を続々と発表し続けています。
これまで、楽曲制作に文学作品からの影響があることを言及していたantihoneyさんに、
その詳しいお話をうかがいました。
宮沢賢治を筆頭に、高村光太郎、アルチュール・ランボー、ミヒャエル・エンデ……
antihoneyさんの創造性の源泉(の一部)に迫ります。
さらに、彗星ポッドキャストのために制作して頂いた新曲、ラヴェルの『亡き王女のためのパヴァーヌ』を、この回の最後に収録。
フルヴァージョンをお聴きいただける唯一の回でもありますので、お楽しみください。
公式ウェブサイト:https://antihoney.com/
Twitter:https://twitter.com/antihoney_o

#6: 『Interview vol.1』オーディオコメンタリー
3月26日に刊行した書籍『Interviews vol.1』について、本文に書けなかったこと、今だから思いつく考えを、"オーディオコメンタリー"として録音しました。
1:40 なぜインタビュー集を作ったのか
3:20 香雅堂について
10:00 INKIMONOについて
15:25 吉増剛造さんについて

#5: ゾンビからニーチェまで! 本気で選ぶ”再読本”6冊【ゲスト:文学サロン 朋来堂 yoさん】
今回は特別企画。東京都北区の『文学サロン 朋来堂』より、yoさんをゲストにお招きして、何度も読みかえす”再読本”を3冊ずつ持ち寄りました。
アインシュタインとフロイトの書簡、ゾンビで学ぶ国際政治学、大正時代の幻想詩、ニーチェの哲学書……
語る2人が本を再読する理由の違いが顕著になりながらも、お互いの切り札を読み解いてゆきます。
0:00 イントロダクション
12:20 アインシュタイン フロイト『ひとはなぜ戦争をするのか』
19:00 ダニエル・ドレズナー『ゾンビ襲来』
24:15 アゴタ・クリストフ『悪童日記』
34:45 西條八十『西條八十詩集』
47:50 皆川博子『蝶』
52:40 ニーチェ『ツァラトゥストラかく語りき』
1:03:33 エピローグ
文学サロン 朋来堂

#3: 『風と共に去りぬ』と恋愛小説【完全版】
最近、アメリカの南北戦争を背景にひとりの女性の生き様を描いた大河小説『風と共に去りぬ』を再読したという丸山さん。
ここに描かれた恋愛関係は、今の時代、どんな風に受け取れるのでしょうか?
恋愛(を描いた)小説の善し悪しを、2人はどう判断しているのか……?
コイバナではなく言葉を飛び石に、文学の空間を2人で駆け回ります。
0:00 イントロダクション
1:18 マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』とどのように出会ったか
6:40 『風と共に去りぬ』あらすじ
16:30 男女の愛はいかに描かれたか
21:00 最後に誰かが死ぬ恋愛小説
33:50 森大那は恋愛小説を読んでいないのか/書かないのか?
44:40 島本理生『あられもない祈り』
48:30 茨木のり子「ぎらりと光るダイヤのような日」
人が感情の経験を持てるのは一生のうちでわずか
50:40 テネシー・ウィリアムズ『ガラスの動物園』
54:40 フローベール『ボヴァリー夫人』
1:01:32 エンディング

#2: なぜ人は書物を愛するのか?【完全版】
読書家、読書好き、愛書家……そんな風に呼ばれる(そして自分を呼ぶ)人たちがいます。
どうして人は「本を愛する」のでしょう。
いったい、書物の何を好んでいるのでしょう。
書物について多くの考察を残した、作家であり、アルゼンチン国立図書館長でもあったボルヘスの言葉から歩み出した、その先でたどり着いた答えとは……?
0:00 イントロダクション
1:26 なぜ書物は愛されるのか?
1:28 ボルヘス『語るボルヘス』
6:40 「読めない本」とは何か
10:38 日本語だけれど読めない本
11:26 谷川俊太郎「朝のリレー」
13:12 リッツォス「春」
16:00 ランボー「永遠」
19:13 日和聡子「祀文」(まつりぶみ、シブン?)
22:30 読めない本に書かれているのは、新しいルール
24:55 人が新しいルールに出会うとどうなるか?
25:50 「遠い本」を求めて

#1: 動かない本を読む【完全版】
何度も読みかえす本を、自分を定点観測するための本=「動かない本」と呼ぶとしたら、私たちの中では何が起こっているのか?
書道家の丸山曄涯さんと2人で探ってゆきます。
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3:55 バーネット『小公女』で自分を定点観測する
29:04 「読み」のセーブポイント
32:15 ル=クレジオ『物質的恍惚』
41:46 『田村隆一詩集』
53:45 2人の読み方の違い
57:27 読めなかった本のリスト
1:08:15 本を理解するためのキー、読むことのステップアップ
1:12:28 エンディング